造形に触れる

2015年に武蔵野美術大学の通信教育課程に入学しました。学科はデザイン情報学科のデザインシステムコースです。 3年時からの編入でした。学科の専門的なことを学ぶ前に、まずは造形の基礎を学びましょうということで、 最初はデッサン、色彩、タイポグラフィの基礎を学ぶ授業を受けました。そこで制作したものを載せていきます。

デッサン
大きな木片や自分の手や花や風景などのデッサンです。 特に木片のデッサンは3日間同じものを書き続けるので、なかなか集中力が必要でした。 全体的に形が取れていないのをなんとか陰影で誤魔化そうとして誤魔化せていない感があります。
芦ヶ久保の氷柱のあたりからみた景色
石和温泉の旅館の中庭
色彩
造形はシルエットと色彩に分けられると思いますが、形を廃して色彩のみで絵を構成したり、 身の回りにあるものの色を採取して、それをアナログ・デジタルで再現したりしました。 特に色彩のみで絵を構成しようとするのは、初めての経験で難しく、結局形を意識したり、現実にあるものに関連付けようと描いてしまったりと、 割り切って描くことができなかったです。こういうのって先入観のない子供の方が得意なのかもしれません。 自分の殻を破って自由な色使いをすることの難しさを感じました。
中高での体育の授業の憂鬱さを表現しようとした
タイポグラフィ

タイポグラフィを学んだ中で興味深かったのは「」と「既視感」です。 「間」の役割の1つは、「異なるもの同士を間を取ることで一つの空間にまとめ上げられる」だと思いますし、 間を大事にすることは対象そのものではなく、対象を取り巻く空間を含めたものを大事にすることだと思います。 文字は比較的プリミティブな要素であるからこそ、その「間」を強く感じられると思います。

また、文字には様々なフォントがありますが、特定の場所で繰り返し見ることが多いフォントは、そのフォントからその場所を想起させるような 既視感を感じさせる力があると思います。特に、鉄道のサインで使われているフォントや、教科書で使われているようなフォントなどは、 特徴的な意匠が無いにも関わらず、目にする機会の多さから、文字のそのものの意味を超える力を感じる好例かと思います。

いろは歌の文字組み
本内容は武蔵野美術大学 通信教育課程 「造形基礎」「グラフィックデザイン基礎」「日本画」の講義で作成したものです

Prev Next