数式で作る蝶

こちらは「蝶課題」という講義で作った作品の紹介です。 詳細は「蝶課題」で検索すると、内容を紹介している方がいらっしゃいますので割愛します。 ざっくり書きますと、各自が設定したテーマに沿って、カテゴリーを意識した3種類の蝶を制作し、名前と説明をつけるというものです。

伝えたい事柄を蝶の羽という限られた平面を意識しながら表現すること、そして恣意的な3種類を選ぶのではなく、典型的な3種類をカテゴライズする「標本」とするという課題になります。

テーマ
テーマを色々考えた結果、平面曲線を表す数式が蝶を思わせるような形をしていたことを思い出して、 幾何学類、平面曲線科と言う形まとめて、平面曲線で蝶を表してみようと思いました。 高校数学の教科書で見た記憶があったサイクロイド、カージオイド、アステロイドを選びました。 代表的な平面曲線かと言われると疑問がありますが、蝶を表現するのに造形が良かったので気にしないことにしました。
デザイン検討

幾何学ということで、難しそうなイメージが合いそうと思い、まずは論文のようなスタイルでデザインしてみました。 蝶の曲線は印刷に耐えられるように、Illustratorでjavascriptを使ってグラフの数式を定義してベジェを引くという方法を取りました。

作ってみたのが以下ですが、小難しそうですが、全体的に寂しく、未完成感のある印象があります。

作品

色々検討した結果、以下が最終的な完成作品です。

家にあった大学時代の教科書をカメラで撮影し、Photoshopで色調補正した上で、Illustratorでつくったグラフや文字を載せました。 説明文とグラフの対応関係が分かりにくかったので、対応部分を色で線を引きつつ、教科書っぽさを出すために三色ボールペンを入れました。 ボールペンは線が引かれている説明にもなるのと、作品に学籍番号と名前を記載する必要があったので作品部分と事務的な部分を空間的に分断させる役割にもなりました。

今見ると文字の黒が強すぎて、本と馴染んでいな印象があるのがマイナスですが、 全体的には上手くデザインできたと思っています。最初の原案から完成まで二日ほどでした。

右側のページの下ページの文字がうっすら見えるのがいいねと先生に言われましたが、言われるまで全く気づいていませんでした。

本内容は武蔵野美術大学 通信教育課程 「グラフィックデザイン基礎」の講義で作成したものです

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